Arturia Analog Lab Proレビュー|アナログシンセサウンドをお手軽に

音源・プラグイン

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今回はArturiaのAnalog Lab Proをレビューしていきます。Arturiaはハードウェアシンセをエミュレートしたソフト音源やMIDIキーボードなどを発売しているフランスのメーカーです。Arturia製品に共通した特徴としておしゃれさ、上品さが挙げられます。これは見た目もそうですし、音に関しても非常に上品な印象を持っています。Analog Lab ProもそのようなArturiaの良さを存分に体感できる音源です。

個人的にArturiaは大好きなメーカーなのでMIDIキーボードのMiniLab、シンセのPigmentsなども所有しています。なのでそれらの製品との連携についても解説します。

ArturiaのMIDIキーボードのレビューはこちら

どんな音源?

Analog Lab ProはArturiaのソフトウェア音源の中から2000種類以上のプリセットをつまみ食いして搭載しているいわば「Arturiaの良いとこ取り音源」と言えます。なので一つ一つのプリセットの品質が非常に高いです。ここではどのようなAnalog Lab Proがどのような音源なのか簡単にまとめます。

高品質なアナログサウンド

まず、Analog Lab Proの魅力は何といっても温かみのあるアナログサウンドです。オシレーターなどの編集はできませんが2000以上のプリセットが収録されています。基本的には完成されたプリセットを選んで楽曲に使うということになります。しかし、次に紹介するようにエフェクトのパラメータなどをいじることは可能なので、プリセットを軸にテイストを変えることは十分可能です。
また、収録されている音色もリード、ピアノ、パッド、ベース、ドラム、FXなど多岐にわたるのでこの音源だけで1曲を完成させることもできます。
全体的にそれだけで世界観を作れてしまうプリセットが多い気がするのでOmnisphereのような印象も受けます。(Omnisphereは持ってないので違うかも)

プリセットの編集

Analog Lab Pro単体ではオシレーターをいじって新たな音色を作り出すことはできません。(Analog LabはArturiaのソフトシンセ音源の寄せ集めなのでそれぞれのソフトシンセを所有している場合はオシレーターなどもいじれます)
ですが、エフェクトの設定を変えることはできます。エフェクトはEQ、コンプなどの基本的なものからフェイザー、ステレオイメージャー、フランジャーまで計12種類あるのでこれだけでもかなり積極的な音作りが可能です。

エフェクトの設定を変えることはできる


個々のエフェクトをいじるのが面倒な人や初心者の方でもマクロのような形でいくつかのノブで簡単に音作りができます。

細かい音作りが分からなくても手軽にできる


また、そのようにして出来上がったプリセットを2つレイヤーすることもできます。また、この鍵盤より上はリード、下はベースなどのように上下で音色を分けることもできるのでライブパフォーマンスにも便利です。

別のプリセットをレイヤーしてみた

このようにプリセットの編集はそれぞれのシンセを持っている場合と比べると限定的とは言え、Analog Lab Proだけでも十分自分好みにカスタマイズすることはできます。

プリセットの検索

2000以上もプリセットがあると検索が大変そうですが、そんなことはありません。Pigmentsなどにも共通していますが、プリセットには楽器の種類、ジャンルなどによってタグ付けがなされています。なので例えばベースの音を探したければBassのタグが付いているものを絞り込んでそこから探すことができます。また、気に入ったプリセットにはLikedマークを付けることもできるので、前使ったけどあれはどんな音だっけとなる心配も必要ありません。

楽器の種類ごと
元のシンセごと
ジャンルやスタイルごと

また、Sound Banksといういくつかのプリセットをまとめておく機能もあるので、ジャンルごとにSound Banksを作って時短につなげる、といった使い方も可能です。

レビュー用にfor reviewというバンクを作ったりもできる

拡張パックもある

Arturiaはプリセットの拡張パックも多く出しています。Storeから簡単に試聴もできるので気に入ったものはすぐに買うことができます。また、無料のものもいくつかあるので持っている方はぜひ試してみましょう。

見た目も美しい

Bass、Keys、Pads、Strings、Leadsなどの種類ごとに見た目が変わり、それがどれもおしゃれです。

Bass
Brass Winds
Pads
Piano
Keys

音に直結するところではないですが、制作中のモチベーションアップにつながるのでそういう意味では出来上がる音にも影響するところではあります。個人的にはこういう見た目の部分がArturia製品を使う理由にもなっています。

Arturiaの他のソフト音源をまとめて扱える

例えばPigmentsを持っていればPigmentsのプリセットをAnalog Labのプリセットと同じ画面から検索できます。また、Analog Lab Proから直接Pigmentsを開くことができます

このようにArturiaのソフト音源を一つに統合することもできるので、すでにArturiaの他のソフト音源を持っている方にもAnalog Lab Proを購入するメリットがあります。

Arturia製品との連携については次に詳しく見ていきます。

Arturia製品との連携を詳しく

ここでは他のArturia製品との連携について説明します。

MIDIキーボード

Arturiaは数多くのMIDIキーボードを発売していますが、Analog LabではそれらのMIDIキーボードのノブやフェーダーとパラメータが自動的に結びつきます。つまり、ややこしい設定なしですぐにMIDIキーボードから音作りができるということです。以下では私が所有しているMiniLab 3を例に説明します。

MIDIキーボードの8つのノブと4つのフェーダーが次の画像です。

それらとAnalog Lab Proの画面上のパラメータが紐づきます。後はMIDIキーボードのノブとフェーダーを回して音を作るだけ。

キーボードのノブやフェーダーと同期

以上のことが設定なしでMIDIキーボードを接続し、ソフトを立ち上げるだけで可能になります。プリセットを選んでサクッと音作りをするAnalog Lab Proにはぴったりなのではないでしょうか。

Pigments

上で述べたようにPigmentsを持っていればPigmentsのプリセットもまとめて扱うことができ、編集がしたければAnalog Lab Proから直接Pigmentsを開いて音作りをすることができます。

右のOpen Pigmentsをクリックする
Analog Labから直接Pigmentsを開いて編集できる

音を聞いてみよう

一通りの音を聞いてみたい方は次の動画がおすすめです。(私も購入前に見ました)Analog Labの上品なアナログサウンドの傾向がつかめると思います。

どんな人におすすめか

次のような人におすすめです。

  • 高品質なプリセットで素早く楽曲を作り上げたい人
  • アナログサウンドが好きな人

Pigmentsもそうですが、Analog Lab 4からAnalog Lab Vになったときに無償でアップデートができたようです。そういう意味でもArturiaの音源はおすすめです。

買い方

Arturiaの音源はセール時に大体半額になるのでそこが狙い目です。無料のAnalog Lab Playというものも用意されているので、迷っている方はそちらを試してから決めるのもよいかもしれません。

また、Arturiaのハードウェアに付いてくることがある(こちらはProではなくPlayのこともあるのでよく見て買うこと)のでArturiaのMIDIキーボードなどが気になっている人はそちらを買うのもありです。

Arturiaのアナログシンセモデリング音源やピアノ音源のバンドルであるV CollectionにもAnalog Labが収録されているので、オシレーターの編集もしたい、Arturiaの音源をまとめて手に入れたいという方はV Collectionを買う方が結果的にはお得です。

Analog Lab Play(無料)のダウンロードはこちら

まとめ

ArturiaのAnalog Lab Proは手軽にアナログサウンドを楽曲に取り入れたい方にはぴったりの音源です。無料版も用意されているので興味のある方は試してみましょう。見た目だけでもテンションが上がるので制作効率が上がること間違いなしです。

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