今回はソフトシンセVitalでNewJeansの日本語楽曲であるRight Nowの印象的な水が跳ねるような音を作っていきます。この記事を読めば次のような音を作ることができます。(フレーズは適当に耳コピしたのでたぶん間違ってる)
もちろん今回紹介するのは1つの方法ですし、私自身音作りに関しては分かっていないことが多いので、もっと良い方法があるよ!などアドバイスがあればコメントで教えていただけると嬉しいです。
音の特徴を捉える
まず原曲を聞いたら分かると思うのですが、アタックの部分でキラっと光る音が鳴ってその後減衰し、最後は空間を感じさせる残響が鳴っているように聞こえます。
このことから
- ローパスフィルターを素早く閉じて高域を減衰させる
- リバーブで広い空間を演出
この2つが肝になってきそうです。
具体的な音作り
Wavetableの選択と編集
今回のような水の音を作りたいときに共通で使えるテクニックがあります。それはノイズにフィルターをかけてごく一部周波数だけを鳴らすということです。たとえばホワイトノイズは全ての周波数を含む音なのでそこから必要な部分以外を削ってあげる感じです。
具体的にはオシレーターでホワイトノイズを選択し、Spectral Filterで以下の画像のように周波数分布を編集します。
その後上のSpectral Morphのツマミで水っぽく聞こえるように調節します。ここは少しの差でかなり音が変わりますし、ここの値によって水のように聞こえるかどうかが決まると思うのですが、エフェクト(特にリバーブ)をかけていない段階では細かい調整が難しいので、最後に調節した方がやりやすいかもしれません。
エンベロープ(ADSR)とフィルター
ここからはエンベロープを編集します。音の特徴で述べた音の減衰を再現するために次のような形にし、フィルター1にアサインします。(鳴った瞬間にフィルターが右に動いてすぐ左に戻るイメージ)これによってアタックのときにのみ高域が鳴るようにできます。ポイントとしては画像からは分かりづらいのですが、アタックを少し遅くするとそれっぽくなると思います。(私は0.006sくらい)これによってピコピコ感が良い意味で無くなります。
エフェクトと微調整
仕上げとしてエフェクトをかけていきます。
まず、DistortionをかけてDriveの値を上げておきましょう。これで音にパンチが加わります。
次にもう一度FilterをかけてEnv1から開き具合をコントロールします。画像のように開ききった値から閉じるようにするためにAmountはマイナスにしておきましょう。(さっきと逆)
最後にReverbをかけましょう。画像のようにLowを削ってSizeとTimeの値を若干大きくすると響きが程よくなると思います。
先ほど書いたようにここまでやってからSpectral Morphのツマミを調節して、より水っぽいサウンドに近づけましょう。参考までにSpectral Morphの値が分かる画像を以下に載せておきます。
最後にドの鍵盤を弾いたらちゃんとドの音が鳴るように(つまり弾いた鍵盤と鳴る音を一致させるために)TransposeとTuneで微調整するとよいでしょう。これは耳で聞きながら調節すると良いと思います。
まとめ
今回はNewJeansのRight Nowで印象的な水が跳ねるような音をVitalで再現してみました。水の音を作るテクニックは自分でFXを作るときにも役に立つと思うので、ご自分で色々いじりながら試してみてください。もし質問、アドバイスなどがあれば気軽にコメントをくださると嬉しいです。
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